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初心者の金継ぎキットはどう選ぶ?おすすめのキット4選を紹介

思い入れのある器の割れや欠けを個性として愛でる金継ぎは、近年その魅力を再発掘されています。
自分でも金継ぎに挑戦してみたいという方も多く、初心者向けの教室も増えてきました。

また、自宅で金継ぎを始めてみたい人向けに、自宅で手軽に金継ぎを始められるキットが多く販売されています。
今回は、手軽に金継ぎに挑戦したみたい人向けに、金継ぎキットのおすすめを紹介します。
選び方のポイントも解説していますので参考にしてください。

金継ぎキットを選ぶために抑えておきたいポイント

金継ぎキットを選ぶ際に注意したいのは「自分に向いたキットかどうか」です。
具体的にどこを見ればよいのか、一例を紹介しましょう。

金継ぎ工房が販売・監修しているか

購入しようとしている金継ぎキットの販売元や監修者が誰なのかは要チェックです。

金継ぎを手がける工房が販売しているものや、監修しているものであれば信頼性は高いといえます。

そうでない場合、品質の低い材料を使っていたり、キットの内容が不足していたりしているかもしれません。

始めたばかりの方はキットの内容を精査することが難しいため、信頼できる販売元かどうかで善し悪しを判断することが大切です。

本漆金継ぎか簡易金継ぎか

金継ぎには、本漆を使用した伝統的な金継ぎと、合成漆と接着剤を使用した簡易金継ぎの二種類が存在します。

簡易金継ぎで修繕した器は、使用した材料によっては食器としての使用に適さないものもあります。

一方、伝統的な金継ぎで修繕すると食器として使い続けられますが、本漆による手のかぶれや乾燥に時間がかかって手軽に挑戦しにくいことが難点です。

どちらが適しているかは人によって異なるため、金継ぎに挑戦する目的や予算、修繕したい器の用途に合ったものを選びましょう。

材料の追加購入ができるか

キットの販売元が材料の追加購入を受け付けているかも大切です。

当然ですが、キットに含まれる生漆や金粉などは使用すると減っていきます。

材料を追加したくても、キットの販売元と追加材料の販売元が違うと、同じ扱い方で良いか判断できないこともあります。

金継ぎに使用する金粉や砥の粉などの材料にはさまざまな種類があり、どれを選ぶかは仕上がりに直結するポイントです。

慣れるまでは、使い慣れたキットと全く同じ材料が追加購入できれば安心ですよね。

セットに含まれているのは金粉かどうか

金継ぎキットと名前が付いているものでも、実は金粉を使用していないものもあります。

「金以外が使われているから偽物」というわけではなく、デザインを変化させる、提供価格を抑えて手軽に挑戦してもらう、といった目的で別の材料を採用しています。

代表的なのは、渋く落ち着いた仕上がりになる銀粉や、低価格で金に似た色合いを得られる真鍮粉などが代表的です。

伝統的な金粉撒きの金継ぎに挑戦するのも良いですし、器の色や予算に合わせてその他の材料を採用しているものにするのも選択肢の一つです。

おすすめの金継ぎキット4選

金継ぎ暮らしおすすめの金継ぎキットを4選紹介します。
いずれもインターネットで購入できるものばかりですので、気になったら商品ページをチェックしてみてください。

【金継ぎ暮らし】簡易金継ぎセット

メーカー金継ぎ暮らし
分類簡易金継ぎ
価格(税込)6,000
販売ページ金継ぎ暮らし 簡易金継ぎキット

【セット内容】

  • 金粉
  • エポキシパテ
  • 合成うるし用希釈液
  • 接着剤
  • 合成うるし
  • 竹串
  • カッターナイフ
  • ヘラ
  • さじ
  • サンドペーパー(400番/1000番)
  • お試し用トレイ
  • 説明書

金継ぎ暮らし主催の金継ぎ教室で実際に使用している金継ぎセットです。
一番のおすすめポイントは、すべての道具が食品衛生法の基準をクリアした物になっているという点です。

金継ぎした後、食器として使用したいと考えている方にはおすすめです。

公式ページはこちら

【堤淺吉漆店】金継ぎコフレ

メーカー株式会社堤淺吉漆店
分類本漆金継ぎ
価格(税込)16,500円(税込み)
販売ページ金継ぎショップ販売ページ

手頃な価格で本漆金継ぎを始められるキットです。
本漆金継ぎのセットとして充実していて、必要なものが一式揃います。
運営会社はプロによる動画解説も行っており、自宅で学びながら金継ぎをすることができます。

【セット内容(金継ぎコフレの場合)】

  • 金継用上生漆20g
  • 絵漆20g
  • テレピン油100cc
  • プラスチックベラ1本
  • マスキングテープ1巻
  • 耐水ペーパー#600 #800 #1000各1/8サイズ×4枚
  • 代用蒔絵筆1本
  • 代用地塗筆1本
  • 砥之粉15g
  • 胴擦粉20g
  • 磨き粉20g
  • 純金粉(※丸粉1号,2号,3号,4号及び平極)0.1g×2袋
  • 毛棒1本・プラスチック手袋2双
  • 小皿1個
  • スポイト1本・スプーン(匙)1個
  • 説明書

こちらのキットは、スポイトやマスキングテープ、筆などの細かい道具もセットに含まれています。
「一つあれば本漆金継ぎが始められる」セットが欲しい場合におすすめです。

【箕輪漆行】かぶれにくい金継ぎセット(平磨き法)

メーカー箕輪漆行
分類本漆金継ぎ
価格(税込)14,300
販売ページ株式会社箕輪漆行オンラインショップ

国内シェア40%を誇る漆メーカー「箕輪漆行」の金継ぎセットです。
説明書・動画による解説が付属しているため、始めての方でも挑戦しやすくなっています。

【セット内容】

  • 純テレピン油
  • 小皿
  • 麺棒
  • 真綿
  • 説明書
  • 練弁柄漆
  • 生漆
  • 砥の粉
  • サンドペーパー
  • 鳴滝砥石粉
  • 純金平極粉
  • 練習用代用金粉
  • ヘラ
  • 面相筆
  • あしらい毛棒
  • ゴム手袋

箕輪漆行のオンラインショップでは、金継ぎのほかに価格の手頃な銀継ぎ(銀粉撒きの金継ぎ)のキットも用意されています。
器に金色がうまく映えない場合はこちらも検討してみてください。

【箕輪漆行】金継ぎ初心者セット

メーカー箕輪漆行
分類本漆金継ぎ
価格(税込)8,360円
販売ページ金継ぎ初心者セット/天然漆・純金粉使用の本格セット

国内シェア40%を誇る漆メーカー「箕輪漆行」の初心者向け金継ぎセットです。

本漆をが含まれる充実したセット内容で、リーズナブルな価格を実現しています。

  • 【セット内容】
  • 工程解説書
  • 刷毛付き瓶入り漆『すぐ塗れ~る』 各10cc
  • 定盤(じょうばん)
  • プラスチックヘラ
  • 竹ヘラ
  • 小麦粉
  • 刻苧綿(こくそわた)
  • 木粉(もっぷん・きこ)
  • 砥粉(とのこ)
  • 砥石(といし)
  • 試し用台紙と綿棒
  • 真綿(絹の綿)
  • 純金粉 0.2g
  • 手袋

「金継ぎを始めたいけれど、いきなり高い材料を使うのはちょっと怖い……」という方にとくにおすすめです。

金継ぎで器を修繕したあとの注意点

金継ぎで修繕したあとの器は、それまでと同じようには使えません。
漆器と同様の扱いが必要となるため、できないことやNGなお手入れ方法があります。

直火やオーブン・電子レンジを使用しない

金継ぎによって修繕した器は、直火調理やオーブン調理、電子レンジの使用はできません。
接合部の割れ・剥がれの原因となります。

耐熱皿や土鍋などを金継ぎする場合は、本来の用途に使えなくなるため注意が必要です。

食洗機・乾燥機に入れない

食洗機と乾燥機も使用できません。
漆が剥がれて美観を損ねたり、金継ぎした部分が再度壊れたりする可能性があります。

食器用洗剤をつけて優しく手洗いする分には問題ありません。

水に長期間つけない

金継ぎした食器を長い間水につけると漆の劣化に繋がります。
金継ぎしたお椀で汁物を食べる程度ならよいのですが、全体をつけ置きするのは避けてください。

こうした理由から、睡蓮鉢や実用品の花瓶などは金継ぎには向きません。

継いだ部分は優しく扱う

金継ぎした器は、一度壊れて修繕されたものです。
天然の接着剤である漆は丈夫ですが、壊れる前と同じほどの強度はありません。

しっかりと接合できていれば過度に警戒する必要はありませんが、力を入れると再び割れたり折れたりする可能性があります。
せっかく修繕した器ですので、継いだ部分は優しく扱うようにしましょう。

もし、自分で金継ぎした器の強度に自信がないのであれば、直したあとは観賞用として愛でるのも一つの考え方です。

初心者はキットから始めるのがおすすめ!内容と販売元は要チェック

本格的な金継ぎは、さまざまな道具や材料が必要となります。
必要最低限の道具で気軽に始めるのであれば、すべて揃ったキットを用意することをおすすめします。

ただし、一口に金継ぎキットといっても内容はさまざまです。
きちんとした会社や工房が出しているものか、自分の目的や器の用途に合ったセット内容かはしっかりと確認しておきましょう。

金継ぎ暮らしのキットは、簡易金継ぎながら食器として使える食品衛生法適合のセットです。
まずは金継ぎを楽しく体験してみたい、コストを抑えて実用的なキットが欲しい方にはとくにおすすめです。
気になった方はオンラインショップを覗いてみてください。

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